保育士ママのなるほど!育児-Kumama-

現役保育士の一児のママのブログです。こどもの発達の過程にもとづいて、月齢・年齢に合わせた遊びや、発達を促すおもちゃを紹介します。★全国保育士養成協議会の会長表彰を受賞★

食事をもっと楽しく!月齢別の食事の様子を知ろう

赤ちゃんやこどもの食事

生まれてからしばらくの間は、母乳やミルクで育ってきた赤ちゃん。5、6ヶ月からは離乳食をスタートさせ、1才6ヶ月頃からは幼児食へと移行していきます。

赤ちゃんやこどもの食事では、食具の練習、食べ散らかし、偏食、食べムラ、遊び食べ・・・とママの悩みも多いものです。これらひとつひとつには、細かな解決策があるものの、悩みを解決する一番の近道は、おこさまが、食事が楽しい!自分で食べたい!という意欲を持つことではないでしょうか。

今回は、おこさまが食事をもっと楽しめる方法と、食事に付き合うママがストレスを軽減して一緒に楽しめる方法をご紹介いたします。

赤ちゃんやこどもが食事を好きになる方法とママのストレス軽減法

赤ちゃんがどんな風に食事をしていくのか保護者の方が最初に把握しておくことで、「今はこういう時期なんだ」と納得することが出来ます。ママにも気持ちに余裕が出来、ストレスも最小限に抑える工夫が出来るでしょう。離乳食の時期別に赤ちゃんの様子と工夫についてご紹介致します。

離乳食初期(5~6ヶ月)

大好きなママや家族と一緒に食事の時間を過ごすことで、食事が楽しい場所であると認識し始めます。初めての食事シーンでは、口にスプーンを入れることが出来たことを十分に褒め、哺乳瓶以外の物を口につける練習をしていきましょう。こうすることで、食具を使って食べることを違和感なく習得していきます。食べ物を上手に飲み込めなくても、焦らずにゆったりとした雰囲気の中でミルク以外の食材を食べる経験を積み重ねていきます。赤ちゃんは、まだ「飲み込む」という動作が苦手です。少しずつ行い、上手に出来てきたら、それは成長の証です。スプーンは赤ちゃんの口当たりがよいもの・ママが与えやすいよう柄の長いものを選ぶと良いでしょう。お座りが安定しないうちは、ママのおひざに乗せてスキンシップを取りながら食事をすると赤ちゃんも安心して食べられます。

離乳食中期(7~8ヶ月)

2回食になり、食事の場の雰囲気にも慣れてくる頃です。そのため、赤ちゃんにも余裕が出てきて、食べ物を自分でつかもうとしたり、ママの持っているスプーンに関心を示し始めます。手づかみ食べが見られる子もいて、食に対する意欲が増してくる時期です。意欲が嬉しい半面、食べ散らかしが多くなるのでママは少し大変になるかもしれません。エプロンは食べこぼしをしっかりとキャッチしてくれるタイプのものもあるので、そのようなタイプのものを選ぶとママの負担も軽減するでしょう。テーブルの下には、ビニールや新聞紙、レジャーシートをして床が汚れないようにするのもいいでしょう。食べこぼしが上手く拭けずに時間経過とともに固まると、後で取れなくなったり床が傷ついたりします。この予防対策に使うビニールやレジャーシートは100円ショップでも手に入るので簡単に出来てオススメです。また、椅子に座って食べる練習もしっかりと行いましょう。この時期に椅子にしっかりと慣れておくことで、「食べる時には座る」という習慣が身に付きます。歩けるようになると、気になるものの方へ行きたがったりすることもあるので、歩く前に習慣化させた方が良いでしょう。また、食べる量が増えてきたら、スプーンのサイズを少し大きめの物に変えるのも良いでしょう。一口量が増えるので食事の時間の短縮になり、こどもの集中力をある程度保ちながら食事をすることができます。

離乳食後期(9~11ヶ月)

1才に近付く頃には、離乳を考えている方もいることと思います。ミルク以外の飲み物を飲む機会を増やしていきましょう。母乳で育ってきた赤ちゃんの場合は、ストローの練習を早めに考えても良いでしょう。ストローマグの対象年齢はだいたい8ヶ月くらいのものが多いので、離乳食後期には練習を開始出来るでしょう。哺乳瓶を今まで使用してきた場合には、哺乳瓶に他の飲み物を入れて味に慣れさせるのも一つの手です。もちろんストローの練習も行っていくことが出来ます。ストローよりコップを使う方が上手な子もいるので、おこさまの様子に合わせて用意してあげましょう。食事の場では、手づかみ食べが出来るメニューを増やして、自分で食べる習慣をつけると良いでしょう。食具を使わなくても、自分で食べるという行為は後で必ずプラスになります。食べさせてもらってばかりいると、手づかみ食べをあまりせず食具にもあまり関心を持たないという場合があるので、手づかみ食べは片付けが大変かもしれませんがある程度許容しましょう。また、腕を動かし、手のひらでテーブルの上をばしゃばしゃと触ったりする行為が見られ始めるのもこの頃です。これは、たべものを触ってみたいという欲求の表れだったり、お絵かきで表れる動作として有名なスクリブル(なぐりがき)の予兆でもあったりします。赤ちゃんのふとした動作には、発達に大切な要素が含まれていたりします。この時期は、こういう時期なんだ、発達段階のひとつなんだと捉えることで、イライラも少しは軽減します。また、手づかみ食べで上手に食べられた時は「すごいね」「おいしいね」とたくさん褒めることで自分で食べる意欲につながっていくでしょう。

離乳食完了期(12~18ヶ月)

1歳になる頃には、おこさま用にスプーンやフォークを用意してあげましょう。いよいよ自分で食具を使う練習を始めます。もちろん1才になるまでに食具を持ちたがる子もいるでしょう。その場合は、危なくないように見守りながら持たせてあげてOKです。スプーンやフォークを使い始めたものの、一人で上手に使うことは出来ないので、大人がすくったり刺したりして、最後に口に運ぶところだけを練習してみたりと段階的に分けると達成感も味わうことが出来、おこさまのやる気につながります。すくったり刺したりするところも部分的に練習していくことで、しだいにスプーンを持って、すくって、口に入れるという一連の動作が出来るようになってきます。はじめは上手持ち、それから下持ち、えんぴつ持ちと持ち方も変えていきます。はじめのうちは、食具の練習を集中して行うことが出来るのは、ほんの何回か、もしくはほんの数分でしょう。食事の間中ずっと集中力を保つのはまだ難しい時期なので、1度の食事でしっかり食具と向き合う時間が少しでも出来たらOKというスタンスでいきましょう。だんだんと食具を上手に使えるようになると、集中できる時間も長くなっていくでしょう。また、遊び食べが目立つのもこの頃です。1才になり、知恵がついてきて、「~がしたい」「こうしたらどうなるのか知りたい」という気持ちが顕著に表れてくる頃です。していいことといけないことを伝えながらも、根本的に遊び食べをやめてもらうにはそれだけでは足りません。食事に集中できる工夫が多く必要になってくるでしょう。食事の時間だけでなく、絵本やおままごとの遊びの中で食べ物について楽しく知る機会を設けるのも効果的ですし、「ブロッコリーが食べて~って言ってるよ」などの声かけなど、いろいろな工夫の仕方があります。たまには、食事の場所を変えるのも効果的です。お外で気持ち良い日の光や風を浴びながら食事をする機会を設けると、よく食べてくれるものです。好き嫌いも出てくる時期ですが、それは味覚が発達してきたからだとも言えます。好きなメニューを必ず一つは入れる、順番に食べる、苦手、な物は調理形態を変えるなど工夫していけるといいですね。また、食事の前後には「いただきます」「ごちそうさまでした」と言えなくても、手をパチンとたたくことによってしぐさでごあいさつが出来るようにしていきましょう。

幼児食(1歳半以降~)

スプーンやフォークなどの食具をある程度使いこなし、自分で出来るようになってきます。しかしながら、「食べさせて」と甘えたりすることもしばしばあります。食事に対して一通りのことができるようになってからは、むしろ後戻りの時間もあることを把握しておくといいでしょう。しっかりと気持ちを受け取ってあげるとおこさまの気持ちも満たされて、また自分で食べてくれるようになるでしょう。食事の時間でもスキンシップはとても大切です。安心して、楽しく食事ができるといいですね。また、おはなしが出来るようになってくる頃には「いただきます」「ごちそうさまでした」のごあいさつも習慣化させていきましょう。食事の始まりと終わりをしっかりと自分で把握できるキッカケにもなります。

2才を過ぎた頃には、お片付けを手伝ってもらったりと食事に関する他の事柄も出来るようになってきます。

3才を過ぎた頃からは箸にも挑戦し、だんだんとおこさまが自立して食事ができるようになってきます。

まとめ

食事の場では、本当に保護者の方の悩みもとても多いものです。一方で、おこさまの成長の姿や頑張る姿をたくさん見れる貴重な場でもあります。ママのストレスがたくさん溜まってくるようなら、パパに一度食事をお願いしたり、たまには市販の離乳食を使ったりするのも私はひとつの方法だと思います。ママが楽しいと思えるような食事スタイルなら、きっとおこさまも楽しんでくれることでしょう。

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